CLAMP学園公式ガイドブック

3章



「CLAMP学園TRPG」の遊び方

―――ちょっと遊戯方法を説明してみようか?―――

まずは、キャラクターを作ってみよう


1)~●キャラクターはプレイヤーの鏡●~


では皆さん、早速自分のキャラクターを創ってみましょう!


いきなり飛ばした展開のようですが、TRPGでは、すでにキャラクターを創造するところから遊戯は始まっているのです。皆さんも、ここから先に書かれたルールを少しずつ読みながら、実際の遊戯を 楽しんでいる気持ちになって面白楽しくキャラクターを創っていきましょう。

でもその前に一言。


一人で遊ぶ分にはどんなキャラクターを創ってもかまいませんが、他の遊戯者と一緒に遊戯する場合、 あまりにも変な(浮いた) キャラクターを創ってし まうと、うまく演技できないばかりか、他の遊戯者 に迷惑をかけてしまうこともあります。


「キャラクターは遊戯者の鏡」。キャラクターを創 ることは自分の「分身」を創ることです。変すぎる キャラクターを創って自分の品位が疑われないよう、

ご用心、ご用心。


2)~●CLAMP学園》で創れるキャラクター●~


ところで皆さん。皆さんは、この「CLAMP学 園TRPG」では一体どのようなキャラクターが創れると思いますか?

お答えしましょう。はっきり言って「なんでもあり」です。


人間であろうがなかろうが、 CLAMP先生方の 作品とは別の世界にゴロゴロしていそうな() キ ャラクターであろうが、CLAMP学園世界に溶け 込んでさえいれば何でもOKです。

つまり、最終的には「CLAMP学園にいてもお かしくない(いそうな気がする)」ようなものであれ ば、どんなキャラクターを演じてもかまわないのです。


一般的に、CLAMP学園世界に出てきそうなキャラクターには以下のようなものがあります。


「一般学生(幼等部~大学院まで多種多様)

「特別学生(交換留学生や一時入学生など)

「教員(HR教師・専任教師・臨時教師など)

「職員(学園幹部役員・用務員・事務員など)

「学園在住者(商店街に住んでいる人々など)

「学園関係者(株主・誘致企業・PTAなど)

「外来者(招聘者・来訪者・VIPなど)

「不法侵入者(宇宙人・スパイ・泥棒など)

「その他(動物・ロボット・幽霊・天使など)



TRPGで初めてキャラクターを創る方は、まずとりあえず自分の好みでキャラクターを創り、前記を参考にして後からCLAMP学園の世界に合うような設定を付け加えてみてください。



3)~●キャラクターの創り方●~


キャラクターの創造は以下の順序で行ないます。


[イメージを思い浮かべる]


まず、自分がなりたいと思うキャラクターを頭の中に思い浮かべてください。「○○君みたいな人」「××さんのような人物」といった具体的な例があればイメージしやすいですが、単に「身体がデカくて力が強く、優しくて女に弱い男」とか「頭が良くてスポーツも万能だけど、意外と臆病でネコが苦手な女の子」といった程度のイメージでもかまいません。さらに言えば、「美形!」とだけ決めておいて、あとはその時々の思いつきで決めることにしてもかまいません。

キャラクターのイメージが強ければ強いほど、これ以降の手順が楽かつ面白くなります。


[キャラクターランクを決める]


次にそのキャラクターの「ランク」を決めます(以後これを《キャラクターランク(=CR)》と呼びます)


CRとはキャラクターの「強力さ」や「重要さ」を表わした概念で、 CLAMP学園世界においてそのキャラクターが「どれだけ重要な存在であるか」を能力的な段階によって分類したものです。


CRの高いキャラクターは必然的に高い能力を持 ち、有名無名・地位のあるなしにかかわらず、 CLAMP学園世界の日常を変え、歴史や状況を別の方向に引っ張る可能性を秘めています。その分「しが らみ」も多く、様々な人間の興味を引きつけるため、 自分の思惑とは異なる方向に事件が発展していくことがままあります。つまり、善くも悪くも「要注意」な人物であるわけです。


逆にCRの低いキャラクターは、能力も低く、 CLAMP学園の歴史的中心人物になれる可能性はまずありませんが、自分の思いどおりの人生を平々凡凡と歩いていくほのぼのとした人物になりえます。

《キャラクターランク》は遊戯者が任意に決定することができます。 下記の5段階の中から好きなものを一つ選んでください。


2人以上の遊戯者が同じセッション内で同時に冒険する場合、参加するすべてのキャラクターは同じCRでなければなりません。また、別のセッション で活躍したキャラクターを他のセッションに参加させる場合、なるべくCRが同じランクになるように してください(能力に差がありすぎると活躍できるキャラクターが偏ってしまう可能性があるためです)


[能力値を決める]


《キャラクターランク》を決めたなら、今度はキャラクターの「能力値」を決めます。「能力値」とはキャラクターの肉体的な能力を数値で表現したものです。たとえば《体力》の値が高いキャラクターは、次のような特徴のどれか(もしくはいくつか)を持っていることになります。


・力が強い

・素早く動ける(身が軽い)

・タフである(毒や病気、ケガなどに強い)


CLAMP学園世界に登場するキャラクターは以下の三つの「能力値」で表わされます。



キャラクターランク表●

キャラクターランク

能力設定時の最大限界値

能力値合計の最大限界値

グローバルヒーロー

A


23





スーパーヒーロー

A


21


プロフェッショナル

B


19

ベテラン/エキスパート

C


17

パンピー

D


15




〈知力〉

基本的な頭の良さ、教養などを示します。 頭を使 わねばならない様々な困難や障害にどれほど立ち向かえるかを判断します。


〈体力〉

筋力や持久力などの基礎体力や、回復力などを示 します。身体を使わねばならない様々な困難や障害にどれほど立ち向かえるかを判断しますが、手先の 器用さなど、基本的に頭脳系と思われる能力には使 いません(その場合には《知力》を使います)


〈時の運〉

キャラクターの基本的な「運」がどれほど良いか を示します。どちらかといえば先天的な能力であり、 値が低いほど事故や事件(悪運)に巻き込まれやすくなります。


ようするに、貴女の設定した値が大きいほど、その能力は優秀だということになります。値の大小による能力の強弱は以下のイメージで表わされています。



参考値●

S

12

「超人」レベルの優秀さ

A+

11

「天才児」レベル

A

10

「驚異!

B

9

「優秀」

C

8

「良」

D

7

「まあ、良い方」

E

6

「平均(平凡)

F

5

「…難あり」

G

4

「幼児並み」

H

3

「問題外」



前記を参考に、キャラクターの能力に相応しい値を設定してください。


ただし、前項で決めた 《キャラクターランク》によってこれらの値は制限されます (表参照)。たとえばCRを「プロフェッショナル」ランクに設定した場合、そのキャラクターに設定できる能力 値の最大値は「B(9)」となり、残りの値は、 DH(7~3)のうち参考値の合計が10になる組 み合わせの値しか設定できません。




《時の運》

の値を決定したら、 以下のような「引き直しポイント」がもらえます。「引き直しポイント」については、 88ページの《カードの引き直しポイントの使用法①》、 および96ページの 《同②》を参照してください。


時の運ポイント

引き直しポイント

S

(+)7

A+

(+)5

A

(+)4

B

(+)3

D~C

(+)2

G~E

(+)1

H

0




[SA(特殊技)を決める]


皆さん、うまく能力値は配分できましたか?


「イメージがなかなか固まらなくて難しいよ」という方は、急いで決めなくてもかまいませんよ。それよりも、もっと大事で面白い決定事項がこの先に待っていますから。

ではいよいよ、本TRPGのキャラクター創造の手順でもっとも面白い「SA」の決定について解説しましょう。

SA」とは「スペシャル・アビリティ(特殊能力技能)」の略語で、本ゲームでは「特殊技」を示し言葉です。「特殊技」とは、「ある一つの技術に精通している状態」や「生まれながらにして持ってい能力・状況」などを表わした概念で、本TRPGは 「CLAMP学園世界の登場人物たちの特異性端的に表現したもの」ということができます。下にある表を見てください。そこに、大項目とし全部で14種類に分類されたSAが紹介されています。

また、最後の《万能》を除き、各々の大項目はさらにいくつかの小項目に分かれています。遊戯者は、自分のキャラクター一人につき一つだけ、大項目の中からSAを選んで与えることができます。それぞれの大項目に関する簡単な説明を以下に述 べてみましょう(注・小項目の詳細については1ページからの解説を参照してください)

「特殊技(スペシャルアビリティ=SA)」 表 (1) ●



♠️

♣️

♦️

♥️

JOKER

超・能力 ① (Sci-fi)

Sci-fi」 表を参照して決定

K

超・能力② (Physical)

超知能

怪力

韋駄天

第六感 (霊感)

Q

超・自然① (魅力)

チャーム

シャルム

カリスマ

フェロモン

J

超・自然② (幸運)

超運

強運

良運

凶運

10

超・背景(社会/家系)

首領 (ドン)

超資產

血統

超存在

9

超・技術① (=頭脳)

科学者

呪術者

占術者

魔術者

8

超・技術 ② (=身体)

忍者

古武術者

剣客

超武芸者

7

超・技術③ (機械技術)

機械技術者

実はロボット

実は人造人間

サイボーグ

6

超・相棒(ヘルパー)

下僕

超部下

超人脈

超自然物の友人

5

超・技能① (知力系)


「知力系技能」表を参照して決定

4

超・技能②(体力系)


「体力系技能」 表を参照して決定

3

超・技能③ (一芸系)


「一芸系技能」 表を参照して決定

2

超・外見 (突然変異)

超美形

超身体的特徴

ニューハーフ

人外的特徵

A

万能(器用貧乏人間)

技術を必要とする様々な行為判定時、 能力値に+1



《超能力①》 [Sci-fi (サイファイ)]


スプーン曲げや予知能力に代表されるような、い わゆる「超能力」です。人間の脳には未開発の部分 があり、それは普段眠っていて、偶然の事故か生ま れつきの才能によって開花し、「超能力」として発動 するのだと言われています。それゆえに、この能力を発揮できる者の数は限られているのです。このSAを選択したキャラクターは、143 ページの表 (2) Sci-fi」 表を参照して、その中から一つだけ能力を選んでください。



《超能力②》 (Physical)


いわゆる「超能力」と呼ばれるものの中でも、主に肉体的な部分で発動される、どちらかといえば身 体的能力の延長上に位置するものです。このSAを 選択したキャラクターは、以下に挙げる四つの中から一つを選んでください。→「超知能」「怪力」「韋駄天」「第六感(霊感)



《超・自然③》[魅力]


神の恩恵か悪魔の悪戯か、そのキャラクターに自然に備わった「他者を惹きつける能力」です。力が弱ければ平凡な「町の人気者」で済みますが、力が強ければ、嫉妬や逆恨みなど、余計なところで本人に悪影響を与える可能性があります。このSAを選択したキャラクターは、以下に挙げる四つの中から一つを選んでください。→「チャーム」「シャルム」「カリスマ」「フェロモン」



《超・自然④》[幸運]


神の恩恵か悪魔の悪戯か、そのキャラクターに自 然に備わっている「運の強さ」です。能力値の《時 の運》とは別に発揮される特別なもので、力が弱け やつ れば単に「幸運な奴」で済みますが、力が強ければ、 その反動(不幸が近くにいる他人に作用したり、 たまに襲われる不運がとてつもなく大きかったりするのです!このSAを選択したキャラクターは、以下に挙げる四つの中から一つを選んでください。

「超運」「強運」「良運」「凶運」



《超・背景》[社会/家系]


キャラクターの行動を裏から表から様々に支援し てくれる、社会的または経済的な背景設定です。 「俺 のバックには○○がついている」とか「私は××の 「子孫なの」とかいうあれです。このSAを選択した キャラクターは、以下に挙げる四つの中から一つを 選び、その詳しい設定を創り上げなければなりませ ん。→「首領」「超資産」「血統」「超存在」



《超・技術①》[=頭脳]


(おそらくは)幼少の頃からの血の滲むような努力 の末にキャラクターが獲得した、主に頭脳・精神系 の技術です。このSAを選択したキャラクターは、 以下に挙げる四つの中から一つを選び、その詳しい 設定を創り上げなければなりません。 → 「科学者」 「呪術者」「占術者」「魔術者」



《超・技術②》


[=身体] (おそらくは)幼少の頃からの血の滲むような努力 の末にキャラクターが獲得した、主に武術・武道系の技術です。 このSAを選択したキャラクターは、 以下に挙げる四つの中から一つを選び、その詳しい 設定を創り上げなければなりません。→「忍者」「古 武術者」「剣客」「超武芸者」



《超・技術③》[機械技術]


血の滲むような努力の末に獲得した、あるいは (望む・望まざるにかかわらず) 他者の自分への介入 により会得した、機械に関係する技術・能力です。 このSAを選択したキャラクターは、以下に挙げる 四つの中から一つを選び、詳しい設定を創り上げな ければなりません。→ 「機械技術者」「実はロボット」 「実は人造人間」 「サイボーグ」



《超・相棒》[ヘルパー]


キャラクターが(自分の都合で)自由に協力を要 請したり使役したりできる、素晴らし(?)く、また頼もしい(?)相棒たちです。このSAを選択したキャラクターは、以下に挙げる四つの中から一つ を選び、その詳しい設定を創り上げなければなりま せん。→「下僕」「超部下」「超人脈」「超自然物の友人」



《超・技能①》[知力系]


常人が習得でき、努力次第では名人の域にまで高めることのできる、様々な知能・知識・知力系の技能です。このSAを選択したキャラクターは、144 ページの表(3)「知力系技能」表を参照して、その中から一つだけ能力を選んでください。



《超・技能②》[体力系]


常人が習得でき、努力次第では名人の域にまで高 めることのできる、様々な体力・体術系の技能です。めることのできる、様々な体力・体術系の技能です。 このSAを選択したキャラクターは、ページの表 444 「体力系技能」表を参照して、その中から一つだけ能力を選んでください。



《超・技能③》[一芸系]


常人が習得でき、努力次第では名人の域にまで高めることのできる、主に「手先の技術」に依存した 技能です。このSAを選択したキャラクターは、144 ページの表(5)「一芸系技能」表を参照して、その中から一つだけ能力を選んでください。



《超・外見》[突然変異 ]


常人に比べて突出した「外見的特徴」の持ち主で す。以下に挙げる四つの中から一つを選び、その詳しい設定を創り上げてください。→「超美形」「超身体的特徴」「ニューハーフ」「人外的特徴」

なおこのSAを選択したキャラクターは、特例と して、もう一つだけSAを取得することができます。 ただしその場合は、前述の《超・技能①》 《超・技能②》《超・技能③》の中からだけしか選択できません。また後述するような「例外措置」も受けることができません。



《万能》[器用貧乏人間]


文字通り「万能」の能力です。 このSAを選択したキャラクターは技術を必要とする様々な行動を何でもソツなくこなします。が、どんなものにも精通 することができません。

このSAに関する詳しいルールは9ページから始まる《チェック》の解説を参照してください。



ここまでの説明を読めば分かる通り、《万能》を除 いて、キャラクターは最終的に「小項目一つ」のS Aだけを取得することになります(「怪力」や「超部下」 など)。 ただし、三つの《超・技能》のどれかを 選択した場合に限り、望むなら遊戯者は、キャラク ターに最大二つまでの《超・技能》を与えることが できます(SA取得の例外措置)。追加で得られる 《超・技能》は①②③のどこから選んでもかまいませ んが、単独で《超・技能》を選択した場合よりもレ ベルが低くなります(二つとも)。詳しくは表(3)(4)(5) の欄外のルールを参照してください。

なお、各キャラクターは、セッションの回数を積 み重ねることによって新たなSAを獲得します。今 はまだ必要ありませんが、詳しくはページの《成長》を参照してください。


一一一 [イメージを微調整する] 一一一


能力値を決めてSAを決めればキャラクターは一 応完成です。ですが、とりあえずここで再確認して みましょう。そのキャラクターは貴女のイメージ通りのものになりましたか?


能力値に不満はありませんか? SA(特殊技)の選択は気に入っていますか? 弱くてつまらないと思うなら、思いきってCRキャラクターランクを上げてみませんか? 少しでもイメージに合わないのなら、徹底的に作り直し・微調整してみましょう。


とにかく、遊戯者である貴女が演じたいと思うよ うなキャラクターを創らなければ話にならないので すから。

完成したら、ぜひキャラクターのプロフィール (名前・身体的特徴・性別・年齢・クラス・趣味・性 格・弱点・好みの異性・行動目的など)を紙などに 書き留めておいてください。セッションが楽しくなること受け合いです。



一一一 [選択ルール・トランプでキャラクターを決める] 一一一


さてここまで読んできた皆さんの中には、キ ャラクターがなかなか決められなくて困ってる方とかTRPGをやり込んでいるあまり新鮮な刺激に 飢えている方などもいらっしゃるかと思います。そんな方にお勧めしたいのがこれ。《トランプで ランダムに創るキャラクター》です。


やり方は簡単。前述したそれぞれの表には必ずトランプの数字やマークが列記されていますから、そ れを見ながらカードを引き、あてはまる項目を選択 すれば、ほら、もうキャラクターは完成です。あと はCR(キャラクターランク)を選択し、それに合った能力値を配分するだけでおしまい。


TRPGが初めての貴女も、「CLAMP学園TRPG」に慣れたらぜひ挑戦してみてください!


ゲームはこんな風に進行する




1)~CLAMP学園TRPG」の進め方


御入学おめでとうございます! 貴女の好みのキャラクターは完成しましたか?

OK、 それでは当CLAMP学園での生活方法(CLAMP学園TRPG」のプレイ方法)をお教えいたしましょう。

TRPGは以下の手順で進めていきます。



一一一 [順番にプレイする] 一一一


一人で遊戯する分には関係ありませんが、複数の 遊戯者で遊ぶ場合に必要な大切なルールをまず説明 します。


TRPGでは、ゲームを始める前に遊戯者の発 言の順番を決めておかねばなりません。これは遊戯 者全員に公平に発言する権利を与えるためにぜひ必要な決まりです。


もっとも単純な方法は、ジャンケンをするなりく じ引きをするなりして最初にプレイする遊戯者を決 め、そこから時計回りの方向に遊戯者の順番を移していくものです。ですが、順番を正しく守れるなら、どのような方法を採用してもかまいません。


順番が決まったら、いよいよ最初の遊戯者からキャラクターのプレイ(演技)を始めます。


一一一[状況を創り、キャラクターの行動を創る]一一一


自分の番が回ってきたら、まずその遊戯者は、自 分の演じるキャラクターが「どんなことをやりたい のか」「どんな状況に巻き込まれるのか」ということ を決めてあげなければなりません。


これは、その場の状況や設定を考えて「著しく変 でないなら」 どんなことを発想してもかまいません。たとえば、自分のキャラクター(学生)が学園の校 舎の裏庭で竹ボウキを持っ って掃除をしている状況が た あったとして、ここから「枯葉を集めて焚き火で焼 イモ」をしたり(まあ、順当な発想です) 「竹ボウキを2本集めて竹馬を作り、友人と鬼ごっこ」をしよ うと思い立ったり(ちょっと異常ですが、まあ許さ れる範囲に入るでしょう)、あるいは「竹ボウキから ようせい 竹の妖精が出てきて掃除を手伝ってくれる」 (???)などという突飛な状況を発言したっていいのです。


常識を著しく逸脱しない範囲で、その場にいる遊戯者全員が盛り上がり、それでいてCLAMP学園 の登場人物らしい行動や状況を想像して決定(宣 言)してあげてください。




一一一[トランプを引いて運命を変える]一一一


一一さてさて。だからといって、キャラクターの 行動や周囲の状況が、遊戯者の発言通りになるとは 限りません。 「CLAMP学園 TRPG」もゲームですから、そこには自ずと「予期せぬ状況」が待ち構えています(逆に言えば、予期せぬ状況が待ち受け ているからこそのTRPGなのです)


遊戯者は、行動(状況)の宣言が終わったならトランプのカードを1枚引かなければなりません。


もしこの時、引いたカードのマーク(「スート」と いいます)が「赤(ハート/ダイヤ)」だったなら、 遊戯者の宣言は予定通り実行されたことになり、特に問題は発生しません。ただし逆に「黒(スペード/クラブ)」だったな ら、その行動や状況に「何らかの変化」が発生した ことになります。


状況に変化が発生したなら、遊戯者はただちにカ ードを追加で3枚引き、新しい状況、すなわち「起 こった変化」をその場で即興で)創り出さなけれ ばなりません。創られた「変化」はただちに適用さ れ、キャラクターの行動や周囲の状況に影響を与えます(この辺りの例は第2章の「こちらCLAMP 学園・一般生徒『あ・す・か3人組《てーぶると~く 奮戦記》』」や第4章の「こちらCLAMP学園・怪奇 現象研究会」 リプレイを参照してください)


こうして創り出された「新たな状況」を基に、遊戯者はキャラクターの次の行動や状況を考えていくわけです。


TRPGは、基本的には以上の手順を繰り返すことによって遊戯を進めていきます。


♥️

行動成功

♦️

行動成功

♣️

状況変化

♠️

不幸な状況変化




一一一[一つの物語を紡ぎ出す]一一一


さて、そのようにしてキャラクターたちの行動や周囲の状況を創り出していくと一体どうなるのでしょうか?


一人、あるいは複数のキャラクターたちが行動を 積み重ね、それによって創られた短いドラマが積み 重なっていくと、当然そこに一つの「物語」ができ あがっていきます。この「物語」が、貴女(と他の 遊戯者たち)の創り出したキャラクターの「学園生 活の記録」になっていくのです。そうです。「CLAMP学園 TRPG」の遊戯は、 最終的にはこの「学園生活」という名の物語を創り 出すことが目的になるわけです!「学園生活」物語を積み重ねていけば、貴女と貴女 のキャラクターはCLAMP学園で暮らした「歴 「史」をだんだんと創り上げていけるのです。そうす れば、ほら! もう貴女(と、貴女と一緒にプレイ した友人)は立派な 《CLAMP学園》 世界の住人 になれるのです。


想像力次第では、貴女のキャラクターと学園の有名人(コミックに登場するキャラクターたちが一 緒に物語を創り出してくれるかもしれません。それ もまた、TRPGの楽しみなのです。


一一一[みんなで会話する]一一一


ここで重要なのが「参加した遊戯者全員で会話する」というルールです。

TRPGの言葉の意味を思い出してください。「テーブルで(お茶など飲みながら)会話し」、役を演じる遊戯。 「CLAMP学園TRPG」 では、この「会話」の部分を非常に大切にします。

たとえば、3枚のカードを引いて新しい状況を創 る時、慣れない人はどういう風に考えていいのか戸 惑うことも多いでしょう。あるいはそれ以前に、TRPG自体に慣れていない遊戯者は、自分のキャラ クターをどう動かしたらいいのか、まずその部分から分からない...などということも十分に考えられます。


この時に、参加しているすべての遊戯者が話し合 い、協力して、そのキャラクターがどのような行動 をすればいいのか、どのようにすれば円滑な遊戯が できるのか、皆で知恵を出し合うのです。


TRPGの目的の一つに「参加者全員が楽しむ」 というものがあります。その意味において、皆が楽 しむための協力 (=会話)は最初から許されている事柄なのです。


これは一人で遊戯している時でも変わりません。 自分で創った物語、自分のキャラクターが学園の中 に築き上げた面白い「歴史」を、他者に伝えて楽しんでもらう。自分の創った物語を聞いてくれた他者が「私の創ったキャラクターをこんな風にその話の 中に混ぜてくれる?」とか「こうすればその話はも こた っと面白くなると思うよ」とか「会話」で応えてく れたなら、それがもう立派なTRPG(の遊戯)となるのです。「会話」で物語を創り「会話」で他者と楽しい時間を共有するこれが「CLAMP学園TRPG」 の目指すものであり、TRPGの本質なのです。




2)~●遊戯者の役割と作業分担


CLAMP学園TRPG」を遊戯する場合、遊戯 者たちの間で事前にぜひ決めておかなければならな いことがあります。それは「遊戯を円滑に進めるた めの役割」の分担です。


複数の遊戯者が集まってセッション(=プレイ) を行なう場合、遊戯者は以下の三つの役割を全員に 割り当てなくてはなりません。


「調停者」

「記述者」

「札切者」




「「札切者」の仕事]


要するに「トランプを常に切る係」です。


このゲームでは、キャラクターの運命の不確定性を保つためにトランプは常に無作為状態にしておかなければなりません。いつ誰が引いても同じカードが出たり、残ったトランプの枚数から次に何のカードが出るか予測できたりしてはいけないのです。


札切者でなくとも、トランプは、気がついた人が 常に切るようにしてください。使われたカードが少 しでも溜まったら、引いてないカードの山にすぐに 戻し、混ぜ合わせるようにしてください。




3)~●ゲームの準備


遊戯を始める前に次のような準備をしましょう。


[用意するもの]


・筆記用具(メモ用の紙とペン・鉛筆など)


これらは、自分のキャラクターの特徴や能力や遊戯中に降りかかった出来事などを記述するのに必要なものです。


・「記述者」用に紙を多めに用意してください。


・トランプ2(ジョーカー4枚を含めて計108)


(できれば)何人かの友人

このゲームは一人でも遊べますが、 二~三人の遊戯者で遊ぶと楽しさが倍増します。 ぜひ集めてみましょう (一人で分からないことでも、複数人なら知恵を出し合えますし)


(できれば)ゆったりと座れる時間と場所

複数の遊戯者が集まったなら必要です。休みの日や騒いでも大丈夫な場所を確保しましょう。


(できれば)お茶とお菓子


TRPGの 「T」は「テーブルでのお茶会」の意味であることを思い出してください。

常に頭を使い、会話し続けるTRPGを遊んでいると、遊戯中に必ず喉が渇いて(お腹が空いてきます。 また、「手持ち無沙汰」の状態の時にはなんとなく口淋しくなったりしますので、適当に摘めるお茶やお菓子があると、栄養補給と同時に会話も弾みます。


午後の有意義な一時を過ごしたいのなら、ぜひどうぞ。


[座る順番と役割の決定]


《順番にプレイする》の項で述べた通り遊戯を行な う順番を決めたら、テーブルの前に順番通りに座ってください(順番を忘れずにすみます)

次に「調停者」「記述者」「札切者」の役割を決めます。


「調停者」は一人で十分ですが、「記述者」はできれば複数人数いた方がいいでしょう。一人で何でもメモするのは大変ですし、その人の順番の時にメモしてあげる人がいないと遊戯が停滞してしまいますから。


「札切者」は一人でもいいのですが、何人かに割り振っておくと、気づいた人が常にトランプを切っている状態になりますので便利です。調停者以外の役割は何人かが兼任してもよいでしょう。


役割を分担し終えたら、2組のトランプをよく混ぜ合わせ、裏返して「山」にして皆の前に積んでください。



[初期設定を創る]


以上の準備が終わったなら、いよいよ遊戯者は遊 戯の「初期設定」を創ります。 「初期設定」とは、遊戯を開始する時のキャラクターのスタート地点(の場所と状況)を表わしたものです。


まず78ページからの《キャラクターの創り方》の解説を読んで全員が自分のキャラクターを創ります(この時、二人以上の遊戯者が参加する場合は、それぞれのキャラクターの《CR(キャラクターランク)》を同じにすることを忘れないでください!)


次に、各遊戯者は自分のキャラクターの「初期状況」を創り出します。後述のリプレイや前述の「あ・ すか三人組』などを参考にして、自分のキャラク ターが現在どこにいるのか、どのような状況にある のか、どんな行動をしているのか・・・を決定してくだ さい。


たとえば自分のキャラクターが学生だったな ら、「今は授業中で、自分は教室で静かに先生の話を 聞いている」とか「放課後の校庭で一人黙々とマラ ソンのトレーニングをしている」とか「授業をサボ って部室で友人と研究中の機械を作動させている」とかいう風に決めて、皆に宣言するわけです(2)。宣言した状況がキャラクターの遊戯スタート地点となり、そこから遊戯者の演技は開始されることになります。



ーーーさて、お待たせしました。 いよいよ遊戯を開始しましょう!



1)〜●いま、誰の番?


CLAMP学園 TRPG》 の遊戯の進行の基本は、 各遊戯者が順番に自分の演技を行なっていくことで す。慣れてしまえば多少順番が狂っても関係ありまっと せんが、やはり慣れないうちはルールに則った方法で遊ぶことをお勧めします。


と・ いうわけで、遊戯中は、常に「いま、誰の番なのか」ということに注意していてください。


2)〜●状況設定、行動予定


さてそれぞれの遊戯者は、自分の番になったら、 自分のキャラクターの行動や、キャラクターの周囲 に起こるであろう状況を考えて宣言しなければなり ません。これを「状況設定」とか「行動予定」などと呼びます。


現在の状況を確認し、その場に参加している皆が「そのキャラクターに相応しい」と思うような状況や行動を考えてください。


この時点で考えた行動や状況は「うまくいけば」 宣言通りに起こったこととして決定されます。



3)〜デステニードロー


(《運命のカード引き》)


行動予定を決めたなら、その遊戯者はトランプの 山からカードを1枚引かなくてはなりません。これを「運命のカード引き(デステニードロー)」といいます。



[変化]


引いたカードによってはその後のキャラクターの運命に多少の変化が起こります。引いたカードのスート(マーク)の色を見てください。


・“赤"(ハート/ダイヤ)だったなら――

何も起こりません。先ほど遊戯者が考えて宣言した行動および状況は、特に変化なく宣言された通りに起こります。


""(スペード/クラブ)だったなら――

キャラクターの運命に変化が発生しました!

しも引いたカードが「スペード」なら、それは"不幸"な変化であることを示しています。



["不幸"の行く先]


もし"不幸"が発生したなら、遊戯者はただちに カードを1枚引き、それが誰に起こったのかを決定しなくてはなりません。


・ハートかダイヤを引いたならーー

その"不幸"はキャラクター自身に降りかかりました!


・クラブを引いたならーー

その"不幸"はキャラクターの周囲の状況)に 発生しました。そこに誰かがいたのなら、その"不幸"はもしかしたらその人物に降りかかったのかもしれません。


・スペードを引いたなら一一

不幸〟は、そのキャラクターではない誰かに降り かかりました。148ページの「誰」表を使って〝不幸" が誰に降りかかったのかを決定してください。


"不幸"が降りかかったキャラクターは、望むなら 《時の運》を使ってそれを「跳ね返す」ことができ ます(後述の《"不幸"を跳ね返す》参照)。また、米 幸〟が発生した(デステニードローの1枚目で「ス ペード」のカードを引いた)時点で、その遊戯者は、 不幸〟が自動的に自分のキャラクターに降りかか ったことにしてもかまいません(後述の《不幸ポイ ント》を参照)



不幸の行先

♥️♦️

不幸は自分自身にふり

♣️

不幸はまわりの状況にふりかかります

♠️

不幸はまわりの人物にふりかかります

誰表にて決定













[カードの引き直し(引き直しポイントの使用法①)]


79ページで説明した通り、能力値の一つ《時の運》には「カードの引き直しポイント」という値が別に設定されています。


貴女が「デステニードロー」の結果を受け入れた くないと思ったなら、いつでもこの「引き直しポイ ント」の残値を1ポイント減らして、カードをもう 一度引き直すことができます。


これは、"不幸"の行き先が決まった後でも、すべての結果が出てからであっても、自分の番が終わらないうちであれば、いつ行なってもかまいません。


ただし、後述の《引き直しポイントの使用法②》 でも説明するように、ポイントが「0」になってし まったなら、そのセッションが終了するまではもう 二度と使用することができなくなるので注意してください。


[ジョーカーを引いたら]


「デステニードロー」の1枚目で「ジョーカー」を引いてしまった場合は、以下に挙げるいくつかの中から適当と思われるルールを採用して遊戯を進行させます。


セッションを中断して遊戯者全員で話し合い、その時点およびその後の展開を、カードを引かずに自由に決定する。


セッションを中断して調停者が強権を発動し、その時点およびその後の展開を、カードを引かずに自由に決定する。


現在進行している「遊戯者たちの物語」の裏で密かに進行している事件をまったくのランダムで作成 する。すでにこのようにして「隠れた事件」が発動していたのなら、そちらの方に新たな事件を無作為 に発生させる。


その場のセッションに参加していない無関係な人物に連絡を取り、事情を話してその後の展開をどうしたらいいか相談する。


セッションを一時中断して休む。再開は任意。




["不幸"を跳ね返す]


《不幸"の行く先》の「スペードを引いたなら」で 述べた通り、"不幸"は跳ね返すことができます。


"不幸"を跳ね返したいと思ったら、トランプを新 たに1枚引き、そのカードの数字とキャラクターの 《時の運》の値(参考値)を比べてみます。


カードの値が参考値と同じかそれより小さかったなら "不幸"は無事に跳ね返せました。貴女のキャラクターには何も起こりません。


しかし値が参考値より大きかったなら、貴女のキ ャラクターに不幸〟がもろに降りかかります。


ジョーカーを引いた場合はもう1枚トランプを引 き、そのスートの色が赤"なら「跳ね返し」成功、""なら失敗となります。


この「跳ね返し」判定は降りかかった不幸〟一回につき一度しか試みることができません(つまり


「引き直し」は一切できないということです)。 不幸"を受けても受けなくても、その遊戯者は新 たなカードを3枚引き、後述の《行動の修正》を行 なわなければなりません。


なおトランプのカードの「A」は「1」、 「J」 「Q」「K」はそれぞれ「11」「12」「13」の値を示すものと して考えてください。




4)〜●行動の修正


デステニードローの1枚目で""のカードを引いた(すなわちキャラクターの運命に"変化"が起こった)場合、遊戯者はただちに新たなトランプのカード3枚を引かなければなりません。


[カードの意味を組み合わせる]


150ページの表を見てください。そこに、カードの 意味がずらりと載せられています。運命の変化により新たにトランプを3枚引いた遊戲者は、そこに書かれている「カードの意味」から 連想される出来事や状況を組み合わせ、その"変化"がどのようなものであったかを創り出します。たとえば引いた3枚のカードが「スペードの3」「クラブのA」「ダイヤの7」だった場合、その意味 はそれぞれ「集団」「誕生」「運搬」となります。 ここ から、遊戯者が宣言したキャラクターの《行動予定》や《状況設定》に関連するような事物を連想し、つのドラマを創るわけです。


「校庭のマラソンコースを黙々と走る」という《行 動予定》のキャラクターが前述のトランプを引いた 場合、「人混み」だとか「誕生日」だとか「宅配便」 だとかいったものを想像して、「友達に『彼女に誕生 日のプレゼントを届けてくれ』と頼まれて人混みの 中を走らされるハメになった」などという具合に 組み合わせてみるわけです。


もしデステニードローの1枚目で「スペード」のカードを引いていた場合、運命の変化は〝不幸〟な方向に修正されることを忘れないでください。たとえば先ほどの《状況》とカードでも、「謎の組織」とか「新人」とか「運ばれる」とかいった連想をして「体力のある新人をスカウトしようとしていた謎の秘密組織がキャラクターを気絶させてどこかへ連れて行ってしまった」・・・などという具合にするわけです。




[行動結果を出す(状況の再設定)]


そして、前述のような運命の変化を受け入れた結 果、キャラクターの行動や周囲の状況が新たにどのようなものになったのかを想像して「状況を再設定」します。


前述なら、現在キャラクターは「プレゼントを持って黙々と人混みの中を走っている」といった状況 くらやみ になったり、「気がつくと見知らぬ暗闇の中で一人 倒れていた」とかいった状況を想像したりするわけ です。




5)~次の順番のキャラクターへ


こうして自分のキャラクターの《行動》または 《状況》の宣言がなされ、その結果を創り出したな ら、次の遊戯者に演技の順番が移ります。 次の遊戯 者は、前回の自分の番のキャラクターの状況や、前 の番の遊戯者のキャラクターの状況などを考慮して (あるいはまったく無視して、新たな《行動予定》や《状況設定》を考え出します。


6)〜集団行動


あるキャラクターが《行動》や《状況》の宣言をする際に、別のキャラクターが偶然その場所に居合わせた場合、そのキャラクターの行動はどうすればよいのでしょうか?


もちろん、一緒にいるキャラクターたちの行動に 合わせて自分の《行動》や《状況》を決定してかまわないのですが、その場合、宣言する順番をいちいち待たなければならないのはイライラするでしょうし、面倒に感じるでしょう。


そこで、このような特別な状況を処理する時、 本ゲームは《集団行動》という概念を用います。


[「集団行動」とは?]


要するに「他の遊戯者のキャラクターと一緒に行 動する」ことです。 「集団行動」を宣言すれば「行動 宣言の自由化」という特別なルールが適用され、そ の場にいるキャラクターなら、誰でも、いつでも、 任意に《行動予定》や《状況設定》を宣言することができるようになります。


ただし、あくまで「宣言する順番だけが自由になる」というだけで、その場にいるキャラクターの遊戯者)全員が発言し終わらないうちは別の宣言を行なうことはできません。一人の遊戯者が延々と一人のキャラクターの行動を宣言し続けられるわけではないのです。


[「集団行動」に移るタイミング]


「集団行動」は、二人以上の遊戯者のキャラクター が同じ場所に居合わせたならいつでも宣言すること ができます(もちろん宣言しなくてもかまいません)


ひとたび「集団行動」が宣言されたなら、その場 に居合わせたキャラクターの遊戯者は、常に誰がど のような順番で発言するのかを相談しなければなり ません。全員が公平に発言できるなら、行動の順番 は問われませんし、そのデステニードローを誰かが 代表して行なう…といったことも自由にできます。



「「集団行動」の終了]


何らかの行動や状況変化の結果により、 キャラクターたちが別々の場所に離れてしまったなら、そこで自動的に「集団行動」は終了となります。


最後に演技した遊戯者から最初に決定した順番に戻り、その次の順番に当たる遊戯者から通常の遊戯 を続けてください。


「物語」を創る&遊戯を終える




1)〜●ドラマを創ろう


[盛り上がる]


やはり「物語」と呼ばれるものは盛り上がらなければなりません。昨今のマンガやTVや小説に慣れっこの方にはよくお解りのことでしょう。


目の前に次々と躍りかかる〝障害〟。ライバルの登場、突発事故の発生、降りかかる不幸、持ち上がる あなた 難題・・・。 これらのスパイスが貴女の遊戯に「ドラマ」 を与え、 CLAMP学園生活に彩りのある楽しい思い出を提供してくれるのです。


遊戯者は、できる限りドラマチック(ドラマの生 まれやすい状況)に自分のキャラクターの演技を持って行くとよいでしょう。そうすれば自然とセッションの中に面白い物語が生まれてきます。


[みんなで盛り上がる]


二人以上の遊戯者が参加して遊戯している時は「皆で一緒に盛り上がりましょう! その方が物 語も創りやすいですし、第一、TRPGは 「遊戯者全員が楽しいひとときを過ごすための遊戯」ですから、一人だけ盛り上がるとか、逆に、一人だけ盛り 上がれないとか、そのような状況は極力避けなければならないのです。


些少ながら 《プレイを盛り上げるちょっとしたコツ集》を資料として138ページに挙げておきました。これを参考にして「一人で盛り上がるより、みんな で盛り上がろう!」を実践し、面白楽しい学園ドラマをみんなで創り出してください。


[「オチ」をつける]


さて、こうして紡ぎ出されていった物語には「オチ」が必要です。


面白い遊戯はつい引き延ばしたくなるものですが、いつまでもダラダラと続けていては遊戯者もいつか 飽きてしまうでしょうし、物語も締まりのないもの になってしまいます。 「遊戯する時間」だって無限ではないはずです (「え、もうこんな時間? 私、帰るね!)


話がうまく盛り上がったら、適当な所で「オチ」 をつけて終わりにしましょう。 うまいオチをつけれ ばその物語には「先を想像する楽しみ」が生まれて きます。先を想像したくなるようなオチをつければ 物語の面白さは倍増しますし、今度はその「続きを 考える楽しみ」が生まれてくるのです!




2)〜●遊戯後の処理


遊戯が終了したら、以下に挙げるような様々な処理を行ないます。これらは遊戯の上でも「物語」を創る上でも大切な事柄ばかりです。


「状況/設定の修正]


遊戯中に発生した様々な出来事により遊戯者のキ ひど ャラクターは様々な「変化」を蒙ります。単に「酷 い(楽しい)目に遭ったなあ」程度のレベルであれ ば問題はありませんが、それが実害(実益)を伴っ たものであった場合、その変化がその後のキャラク ターに「ついて回る」可能性があります(たとえば 「お金が減った(増えた)」「なんとなく評判が悪く けが (良くなった」「怪我をして傷が残った」「友を失っ おくびょう た得た)」「事件の影響で臆病になった度胸がつ いた)」などです)


「変化」が起こってそれが後のキャラクターに影響を与えるようなものであった場合、遊戯者はキャラ クターのそれまでの設定を修正しなければなりません。何かを失った得た」ならそれを、キャラクターのパーソナリティ (個性)に変化が出た(と思える)ならそれを、決定して記録しておかなければならないのです。そうしてから、真のセッションの終わりが訪れるわけです。


「みんなで話し合う]


二人以上の遊戯者が参加して遊戯していた場合、 遊戯後、皆で「話し合う」ことも大切です。

それは単に遊戯の感想を述べることでもかまいませんし(「面白かったね!」「あの時の××の部分が面白くなかったね」)、遊戯中に発生した問題点や疑問点をチェックすることでもかまいません(「○○で△△をしたけど、あれは□□じゃなかったかなあ」「××って、何?)


言ってみれば、この遊戯後の会話は「遊戯者が自分につけるオチ」です。遊戯者が自分にオチをつけ ることによって、遊戯が終わったことを示すとともに、それが新たな遊戯のための心の準備を行なう作 業となるのです。


一人で遊戯している時でも「はい、これ終わり」と宣言することによって、現実世界とCLAMP学園世界との切り換えがスムーズに行なえるようになります。これはとても大切なことです。


[記録を取る]


できるならば、「遊戯の記録」を取りましょう。 これは後から見返した時の思い出として機能するとともに、遊戯中には気がつかなかった問題点や新たな 面白さの発見にもつながります。もし後に述べるよ うな「続き」を行なう場合、物語の発端として役立 つ場合がありますし、遊戯者が過去の記憶を掘り起こす際にも重宝します。

またこれは「CLAMP学園 TRPG」の究極の 最終目的でありますが、遊戯してできた物語を「作 品」として仕上げる際に、こうした「記録」は必要不可欠なものとなるのです。


[続きを行なう]


面白いTRPGのセッションは遊戯者に「続き」を行なわせたくなるものです。 TRPGのルール自体がそういう風に作られていますし、「続き」を行ないたいと思った貴女は、もうその瞬間にはTRPGに「ハマった」状態となっているのです。


同じキャラクターで「続き」を行なえば、物語は より面白くなります。 すでにできている物語の上に データを積み重ねていくわけですから、それが伏線 になったり新たなドラマに膨れ上がったりして物語 自身が深化していくわけです。


また、同じキャラクターでTRPGの「続き」 を 行なうことは、そのキャラクターの個性をより強め ることになります(これを「キャラクターの深化」といいます)(1) こうして深めていった物語はますますTRPGの遊戯を面白くしてくれるのです。




3)〜●物語ができあがる


さて「物語」はできあがりました。 面白いものになりましたか? 貴女にとって楽しい思い出になり得るものでしょうか?

できあがった物語は記憶だけに止めず、大事に記録しておきましょう。 そして、それを基にして新しい物語を創っていきましょう。そうすれば、今度はそれが「貴女の物語」となっていくのです!


4)〜選択ルール・任意にカードを引く


物語を創るためには、ただ単にルールに従ってい るだけでは駄目な時があります。 「CLAMP学園 TRPG」 に限らずすべてのTRPGは、遊戯者側 が積極的に動かなければ何も起こらないのです。 とはいえ、初めて遊戯をする方にとって「自分か ら何かする」ということは難しいことだと思います。


そ・こ・で! お勧めしたいのが「ルールに関係なくいつでもトランプを引き、自分の行動指針を得る」方法です。


いつでもトランプを引き、カードの意味を利用して自分の行動や状況判断の参考にすれば、迷いのないはっきりとした宣言が行なえるようになります(欄外の例を参照してください)。複数で遊戯している場合、任意にカードを引く時は皆に断わってから行ないましょう。

また142ページから掲載されている様々な表は、このような目的のために用意してあるものです。 ぜひ積極的に活用してみてください。


遊戯中に適用する様々なルール① 《チェック》




1)~●チェックとは


キャラクターが「成功するかどうか分からない」 ような行動を宣言した時、それを判定するルールが「チェック」です。


[なぜチェックをするのか?


チェックは遊戯に緊張感を与えるために行ないます。


遅刻して教師に見つからないように教室に潜入で きるかどうか、同点最終回の打席でホームランを打 つことができるかどうか、生徒一〇〇〇人の命を救 うために時限爆弾を解体できるかどうか・・・これらの 状況は 「CLAMP学園TRPG」では自動的に成 功することにしてかまわないのですが、チェックの ルールを用いれば、当事者であるキャラクターと同 じ「どきどきする感じ」を遊戯者も味わうことができるのです。


また、キャラクターの行動の結果が「ドラマ」の行く末を大きく変化させてしまうような時も、チェックのルールを使用して、その結果の「重さ」を表現することができます。


[チェックの必要な時・不必要な時]


もちろん、「それを適用すると面白くなる時」にチエックは行なわれなければなりません。 「歩く時」「止まる時」「息をする時」などにいちい ちチェックを行なうのは面倒臭いし時間の無駄です。 ですが、「つるつる滑る氷の上を歩く時」「ブレーキ の故障した自動車で停止する時」「煙の充満している密室で息をする時」 などは、チェックを行なった方が確実にドラマが盛り上がります。


また、複数の遊戯者が遊戯に参加している場合、大多数の者が「チェックした方がいい」と認めた時も行なった方がよいでしょう。



2)〜●チェックのやり方


チェックを行なうと決めた場合、まずその場に参加している遊戯者全員が話し合い、「難易度」を決めます(表参照)。「難易度」とは、行動を成功させるために乗り越えなければならない障害がどれほど困難なものなのか、それを客観的な値で示したものです。



ランクS

<>のレベル

ランク特A

超人級

ランクA

名人/天才級

ランクB

プロフェッショナル級

ランクC

エキスパート級

ランクD

ベテラン級

ランクE

アマチュア級

ランクF

ド素人級

ランクG

できなきゃ赤ん坊?

ランクH

人間じゃないぞ、おい




[使用する能力値を決める]


次に、その行動に必要と思われる「能力値」を決 めます。たとえば野球でホームランを打ちたいなら 「体力」でしょうし、爆弾を解体したいなら「知力」が必要となるでしょう。


この時に重要となるのが「SA (特殊技)」の有無 です。行動の解決に役立つと思われるSAがあるか どうかで、後述の「判定」の成功率ががらっと変わ ります(表参照)


キャラクターの習得しているSAが行動解決に役 立つかどうかは遊戯者全員の協議で決めてください。 特に、切迫した状況に置かれた際などは、多少の意 味合いをねじ曲げてでも、解釈に柔軟性を発揮して ください。要するに、必要ならば多少の「こじ つけ」も許されるということです。


[判定]


まず先ほど決めた「能力値」の値と「難易度」の値を比較し、表に照らし合わせます(注・SAの有無によって比較する表が違うことに注意してください。なおSAによっては能力値が上昇する場合があります)


「チェック基準値」を導き出します。


トランプの山からカードを無作為に1枚引き、そこに示された数字と「チェック基準値」を比較します。この時、「A」は「1」を、「J」「Q」 「K」はそれぞれ「11」「12」「13」を示します。


カードの数字がチェック基準値と同じかそれより小さかったなら、行動は成功です。




難易度(C~H) もしくはB以上で技能あり

ランクの差

チェックの基準値

能力値の方が 3以上高い

能力値Sなら Q (12)

能力値特Aなら J (11)

それ以外の値 10

+2

9

+1

8

同じランク

7

-1

5

-2

3

一3以上

A(1)


難易度(S~B)で技能なし

ランクの差

チェックの基準値

能力値の方が 3以上高い

9

+2

7

+1

6

同じランク

3

-1

A(1)

2以上低い

不可能

(ただし、 ジョーカーを引いた後に「赤」 を引けば 成功。 そのかわり逆に 「黒」 を引いた場合は考え うる最悪の状況が発生した事になる。)


カードの数字がチェック基準値より大きかったなら、行動は失敗です。


ジョーカーを引いた場合はもう1枚トランプを引 き、そのスートの色が赤"なら行動は成功 ""なら失敗となります。




[カードの引き直し(引き直しポイントの使用法②)]


ページで設定されている「カードの引き直しポイント」はここでも使用することができます。


チェックによる結果が出ていようといまいと、 「引き直しポイント」の残値を1ポイント減らせばいつでも貴女はカードを一度だけ引き直すことができます。もちろん、ポイントが残っている限りカー ドは何度でも引き直すことができるのです。


ただし、ひとたびポイントが「0」になってしまったなら、そのセッションが終了するまで二度と引 き直しはできません(セッションが終了すると元の 値まで回復します)。ですから、「ここぞ!」という 時に使用するようにしてください。


遊戯中に適用する様々なルール②




《不幸ポイントと幸運ポイント》


1)〜●不幸ポイント


不幸"の溜まり具合を数値で表わしたもの、それが「不幸ポイント」 です。


不本意(本意?)にもこのポイントがたくさん貯まってしまったキャラクターは、新たな不幸〟を呼び寄せやすくなってしまいます。


[不幸ポイントを貯める(『逆転貯蓄」)]


「不幸ポイント」は「デステニードローの最初に引いたスペードのカードの数字」です。この値が大きいほど不幸〟は大きく、キャラクターは悲惨な目 に遭うことになります。


たとえば「スペードのK」なら「自己の存続に関わる大事故/大不運」であり、具体的には「死」や 「失恋」、「財産喪失」などが当てはまります。


逆に「スペードのA」なら「見過ごしても大勢に 「影響ない不幸」であり、「首筋を蚊に食われた」か、 せいぜい「転んで服の裾がちょっぴり汚れた」程度 のものでしょう(これでもキャラクターの立場や状 況によっては大問題になるでしょうが)


遊戯者は、引いたカードの数字に合わせた不運を 演出しなければなりません。

"不幸〟が降りかかってしまったキャラクターは、この時の「不幸ポイント」 を貯めておくことができ ます(後述の《幸運ポイント》 を参照)。もし新たに 「不幸ポイント」を得たなら、今までのポイントに加 えた累計値がそのキャラクターの不幸ポイントになります。


この「不幸ポイント」を貯める行為をルール上「逆転貯蓄」と呼びます。


[逆転貯蓄の弊害]


「不幸ポイント」を1ポイントでも貯めているとそのキャラクターは”不幸〟を呼び込みやすくなります。 《不幸"の行く先》 (88ページ参照)を決定する際 に""のカード(クラブまたはスペード)が引か れたなら、発生した"不幸"は「その時点で不幸ポイントのもっとも大きいキャラクター」 に優先的に降りかかるのです!


もちろん88ページで解説した通り、〝不幸〟は《時 の運》によって跳ね返すことができますが、もしそ のキャラクターが無事に不幸〟を跳ね返した場合、 不幸〟は「その次に大きなポイントのキャラクタ

ー」に自動的に降りかかります。


こうして不幸ポイントを貯めている者が一人でも いる限り、"不幸"は次々と降りかかる犠牲者を求めて彷徨うのです。幸運にも全員が不幸〟を跳ね返せたのなら、"不幸"は立ち消えとなり、単なる運命の「変化」とな ります(カードを3枚引いてください)。 不幸ポイントを得るために、遊戯者は不幸〟を 進んで受け入れてもかまいません。(1)


["の跳ね返し」の制限]


〝不幸〟が降りかかった時、不幸ポイントが9ポイントを超えていた(10ポイント以上になっていた)場合は《時の運》による「不幸〟の跳ね返し」が一切できません。


《時の運》によって不幸"を無事に跳ね返した場合、不幸ポイントを得ることはできません。




2)〜●幸運ポイント


あらゆる不運を打ち消し、キャラクターに幸運を呼び込むもの、それが「幸運ポイント」です。


このポイントを有しているキャラクターは、いつでもどこでも自由に幸運の恩恵にあやかることができるようになります。



[幸運ポイントへの転換]


「幸運ポイント」は「不幸ポイント」を貯めた者のみにしか与えられません。


「不幸ポイント」が14ポイントを超えた (15ポイン以上貯まった)キャラクターは、貯まったその瞬間に即座にそれを幸運ポイントに転換しなければなりません。 転換できる幸運ポイントの値は表を参照してください。


(そんな遊戯者がいるとは思えませんが) 転換したくないからといって、14ポイントを超えた「不幸ポイント」をいつまでも所持しておくことはできません。\



14ポイントを 超えた数値

得られる幸運ポイント

14

1

57

2

810

3

1112

4

13

5


幸運ポイントを得ると不幸 ポイントは口に戻ります。




[幸運ポイントを使う]


転換された 「幸運ポイント」は、以後の遊戯中、好きな時に消費して幸運を得ることができます。具体的には以下の通りです。


いつでも1ポイントを消費することによって、どのような「チェック」でも自動的に成功させることができる。


いつでも1ポイントを消費することによって、その場の状況やドラマの展開を自分勝手に好きなように設定できる。たとえば、いるはずのない者(あるはずのない物)をいた(あった)ことにしたり、できるはずのないことや起こるはずのないことをできた(起こったことにしたりできる。


これらの”幸運〟は、不幸ポイントを転換した直 後(14ポイントを超える幸〟を受けて)、ただちに得ることができます


当然ながら、幸運ポイントが0になってしまった なら、再び「不幸ポイント」を貯めない限り、これ らの幸運を得ることはできなくなってしまいます。



キャラクター作成


キャラクター ランクをきめる

P78


参加キャラクターは すべて同一のランクに して下さい

|

|

V

能力値(知力・体力・ 時の運)をきめる

P78-79


ランクによってきめられている数 値内で自由に作成して下さい

時の運を決定したら、表を見て、 引きなおしポイントを記入しておく 事を忘れずに

|

|

V


スペシャルアビリティをきめる

P80-82


表の中から決定する 事もできますが、自分 きめずにカードを引いてランダムに決定する 事も可能





行動を宣言する




チェックルール


(P94)


チェックは必要?




必要なら チェック ルールへ



不幸ルール


(P96)



カードを1枚ひく




あか♥️♦️



くろ♣️♠️


成功

次の人へ


行動失敗・事件発生



♣️ なら,


♠️ なら



通常の状況変化発生




不幸発生






カードを3枚引き状 |

OR不幸を作る (P89参照)





1枚引き行先を決定




♥️♦️:自分

♣️:周りの状況

♠️:P87参照






次の人へ



不幸をうけとめる/ はねかえす ?





不幸ルール参照





(うける)












ルールのまとめ 『結局、どういうことなの?



ふう。やっと 「CLAMP学園TRPG」のルール解説が終わりました。 読んでみて、皆さん、いかがでしたか?


なんとなく自分でも遊べそうな気がする…?


OK!そう思えたなら、もう、どんどん遊んでみてください!


CLAMP学園TRPG」の醍醐味はすぐに遊べ ること。以後に述べる理屈は、実際に遊んでみてから読み返してみてください。


1)〜●ノリと偶然とアドリブで物語を創り出す


CLAMP学園TRPG」を遊戯する目的は大きく分けて二つあります。


その一つが「物語を創ること」です。本文中でも述べた通り、物語を創ることは遊戯者のキャラクターの歴史を創ること、すなわち、「貴女がCLAMP学園の世界の登場人物になること」につながります。


この、「CLAMP学園世界の登場人物になる」 ノリを再現するためには、遊戯の「ライブ性」がもっとも重視されます。 すなわちこれが「遊戯者のアドリブ(即興)と事件発生装置(トランプ)による偶 然で物語のすべてを左右する」ルールを採用した理 由なのです。


即興で展開を思いつき、即興で展開を引っ張る。 そこから生み出される「ライブ感覚」が、明るく楽 しいCLAMP学園世界のノリに直結した時、貴女 は身も心もその世界の住人になれるのです。


2)〜●みんなで楽しむ


この「ライブ感覚」は、複数の遊戯者で遊んだ時 に最大の効果を発揮します。

考えてもみてください。複数の遊戯者が集まると、 誰が、いつ、どんな発言をし、どんなカードを引い て、物語がどのような展開になるか予想がつきますか?


まさに! 複数人数でのTRPGの遊戯は、その 場その場での即興のリアクションだけが物語の行く 末を決定するのです!


そういう意味で、「CLAMP学園TRPG」は「一人で楽しむよりみんなで楽しむ」 TRPGです。 もちろん一人でも楽しめますが、やっぱり人数が集 まった時だけに巻き起こるとんでもないノリと展開 には捨て難い魅力があります。


ぜひ貴女も友達を集めて挑戦してみてください。


3)〜●会話でコミュニケーションするのだ!


そして、複数遊戯者でのプレイに必要なのが、こ のTRPGを遊戯するもう一つの目的、「人間同士 のコミュニケーション」です。


どんなに仲の良い友達であっても、他人と遊戯を 行なうわけですから、当然そこには意思の伝達(コ ミュニケーション)の問題が持ち上がります。「自分 はこうしたいけど彼女はどうなのだろう」とか、「あ のキャラクターと一緒に行動して物語を面白くする にはどうしたらいいだろう」などという考えは、こ のゲームを遊んでいれば常に湧き上がってくる問題 です。そんな時、自分の考えを他人にどう伝えるか、 どう伝えれば他人に考えが分かってもらえるのか、 そして、どう聞けば他人の考えを理解できるのか、 貴女はそういう悩みに直面するはずです。


このTRPGでは、遊戯者にとにかく「会話」さ せることでこの問題を解決しています。困った時や 詰まった時、話をもっと面白くしたい時には、他の 遊戯者と自由に会話することが展開の助けになるの です。逆に言えば「このゲームを楽しむにはどんど ん会話をしなければならないのだ」とも言えます。


CLAMP学園TRPG」は遊戯者のノリと会話が命です。どんどん会話してどんどんノッて、今 までにない楽しい時間を創り出してください。

©repth